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Productivity

18/7/2017

 
​翌週から試験が始まるという金曜日、試験の準備が効率的に進むように願いを込めて、高学年の生徒たちの日記によく” Have a productive weekend” と書きます。課題解決学習での聞き込み調査や集計、discussion の前にもしばしば “productivity” を喚起させます。作業にかける時間の長さと成果の質との関連の中で「生産性」“productivity”を意識させることは大切だと思います。

先週ある学校で公開授業を見る機会がありました。授業の後の話し合いの中で、授業をされた先生が iPad の活用について「生産性の向上につながる、学習に有効、業務負担軽減」という『利点』を指摘されました。規格品を生産することが目的の工場で働く人の言葉のように聞こえます。さらに、この先生が意味する「生産性」と私が生徒に意識させるものとは少々隔たりがあるように感じます。

学習活動にTechnologyを活用している先生方に質問です。
① Technologyを学習活動に導入する Why, What, How は何ですか。 
② 以前の学習活動とTechnologyを活用している現在と比較して学習の内容、方法、形態に変化はありますか。
③ もし変化があるとしたらそれは何ですか。もし変化がないとすると、その理由は何ですか。

授業を公開した3教室に共通していたことは、①教師主導の一斉授業、②個別化、多様化の視点がない、③一人ひとりの理解度やつまずきを認識していない、④iPadを使っているが、仮に使わなくても、学習活動の質と量に大きな差がない、ことです。iPadという高価な学用品を「使っている」ことで、何かすばらしく高度な学習活動をしているように見えるのが、人間の目の弱さでもあります。子どもたちの自由な発想、深い思考や話し合い、協働、発展的活動を目指せたはずです。

Wired magazineの編集者Kevin KellyがTechnologyについて興味深い考察をしています。
“Technology wants what life wants: Increasing efficiency, increasing opportunity, increasing emergence, increasing complexity, increasing diversity, increasing specialisation, increasing ubiquity, increasing freedom, increasing mutualism, increasing beauty, increasing sentience, increasing structure, increasing evolvability.”

Technologyのことを述べていながら、Technologyに縛られずに豊かで自由な可能性を追求しています。学習活動はもちろん、生活のいたるところでTechnologyを活用する理由と目的をこのようにとらえたいと思います。Why, What, How の考察の深さと活用の深さには相関関係があります。

”Every person here has an assignment. And your assignment is to spend your life discovering what your assignment is.” (Kevin Kelly)

Safety video

3/7/2017

 
2014年に作られたAir New Zealandのsafety videoを初めて見たときに、新鮮な驚きと人の良い実質主義的なNew Zealand人を思い浮かべました。この数分の映像は常識的な発想から抜け出て、独創的で幻想的な物語に仕上げられています。最近乗った機内で見たQantas Airwaysの最新作は、おそらく数年前のこのANZのvideoを意識して制作したとは思いますが、飛行機や機内の環境をすべて取り除いて、safetyに関わる構造、動作、規則などを抽象化して美しい風景や行事に組み込んでいます。

どの航空会社も必ず行う離陸前の安全事項の確認ですが、利用者の心理や態度を良心的に(利用者の立場に立って)分析して制作されたのが上記の映像でしょう。伝えなければならないこと、有事の際に思い出してもらわなければならないことを絞り込み、必要でないものは大胆に省き、そして最大限の注目を確保することに挑みました。見事に目標を達成しました。

学校や教室には様々な「説明」が溢れています。たいていの場合、教師が口頭で伝えたり印刷物の中に文章で記されていたりします。どちらにしても、教師は生徒たちや保護者が完全に理解するだろうと「想定・予想」しています。

質問です。
① そのような「想定・予想」通りにはいかなかったという経験がありますか。
② 誰でも理解できるように説明する、あるいは、伝えた情報が定着する、とっておきの手段や方法がありますか。

以前にも書いたように、今年の9年生が取り組むChallenge Based Learningでは、地元のRockingham市が集約した地域の問題点の中から一番関心の高いものを選び、groupで調査し解決策を提案するという作業に励みました。その一つは、市が企画する行事や新しい施設などの広報が市民に十分に行き渡っていないという現実をどう解決するかという課題でした。知らせなければならないこと、知ってほしいことを的確に伝えることは行政側として重要なことです。Kolbeの生徒たちの提案には自由で可能性の高い方法がありました。
​

​80年代に活躍したVan Halenはconcertの会場設営会社に照明や音響など細かい指示等を記載した冊子を渡していました。しかし、担当者たちが注意を払って冊子を読んでいないことに気付き、ある一文を何の脈絡もない場所に書き加えました。「もし茶色の M&M’s がbackstageで見つかったらconcertは中止します。」と。Bandのmemberが故意に置いた茶色の M&M’sに担当者たちが気付かず、中止になったこともあったそうです。かなり横暴な方法かもしれませんが、関係者の意識を引き、設営に関して責任意識を持ってもらうためには効果的だったようです。

    Author

    萩原   伸郎

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