Google Meetで日本の若手の先生方と近況を話し合いました。その中でひとりの先生がCurriculumの書き換え作業を始められることを話されていました。大がかりな仕事ですが、学ぶこと教えることのWhatを定義する中核的な領域です。
一般的に私たちはHowどう教えるかということが教師としての仕事の準備のように受けとめてしまいます。教育実習ではそのように教えられ、新任の数年は教科書と教科書会社が用意した指導計画と指導案を拾い読みしてその場を凌ぐ技術を身につけます。中堅になると自分自身の型が定まり職人芸の域に達します。そして自負を得ますが、それだけでは専門性の成長はそこまでとなってしまうでしょう。 学習内容は、決して聖域ではありません。子どもたちの学習に直接かかわる者として精選したり強弱、軽重をつけることは必要な仕事でしょう。子どもたちが何を学ぶのかということWhatについて考えを練り議論を重ねる過程は、Howどう教えるかについて時間をかけることと同様に大切なことです。そしてもうひとつ、Whyなぜ学ぶのか教えるのかについての究極的な思考と議論が加わって三位一体を成します。 質問です。
なぜ、何を、どうやっての三つの問いは世の中のすべてに当てはまる基本的な思考段階だと思います。 Organisations that change both the world around them and the world within them in significant and positive ways don't start the conversation with what. Rather, they always start with why. Why do we exist? Why do we matter? Why should we change? Why would people care to follow us? Why do we keep getting up to come to work in the morning? (Simon Sinek 2009) 世の中や組織内を決定的にしかも肯定的に変える集団は「何」から会話を始めません。常に「なぜ」から始めます。 学校教育目標や教育方針が本当に21世紀の社会の方向性と合致しているかどうか、全教育活動がそれらと同一線上にあるかどうか精査することが、組織内のWhyの機能を審査する最初の方法だと思います。
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Author萩原 伸郎 Archives
8月 2024
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