20週間のSemesterに渡って学習活動を共にする子どもたちに、初顔合わせの時間にいくつか質問をします。毎時間の学習が話し合いや協働が中心となる課題解決学習(Challenge Based Learning)の場合には、次の質問を一人ひとりがGoogle formで答えた後、1問ずつ全員が動き回りながら多くの人たちとQ&Aをします。子どもと私、子どもどうしがやりとりをすることが大切な要素です。
質問です。
一般的な問いかけよりも「ひねり」があると思いますが、9つの質問は2つの種類に分類できます。例えば質問1は情報を集めていますが、3, 5, 7などはいつもは胸の中にしまっているようなことがらについて問いかけています。ねらっているもの、引き出そうとしているものは各自のVulnerability (弱さ、もろさ、脆弱性)です。 “People tend to think of vulnerability in a touchy-feely way, but that’s not what’s happening. It’s about sending a really clear signal that you have weakness, that you could use help. And if that behaviour becomes a model for others, then you can set the insecurities aside and get to work, start to trust each other and help each other. “ (Jeff Polzer, Harvard University) 誰もが持つ弱さにかかわる質問のやり取りは Vulnerability Loop (Daniel Coyle, The Culture Code) と呼ばれる心理作用をうみます。AとBの二人の心の中ではこのようなことが起こります。Aが自分の弱さを示すものを質問の答えに含めます→ BがAの答の中に相手の弱さを認めます→ Bが返答の中に自分の弱さも含めます→ AがBの返答の中に相手も弱さを持つことを認めます→ AとBは互いの共通性を見出し、親近感と信頼感が芽生えます Vulnerability Loop は生産性、求心力、安定性が高い組織を作るための方法のひとつとして提案されていますが、課題解決学習の協働の質を高める準備として取り入れてみました。2学期のはじめにお試しください。
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Author萩原 伸郎 Archives
10月 2024
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