Adam Grantの新著 Think Again(2021) の第1章で私たちの思考様式を3つに分類して解説している箇所があります。
Preacher (説教者): 説教者気分の時、私たちは自分の考えが正しいと信じ込む。 Prosecutor (検察官): 検察官気分の時、私たちは誰が悪いかということを証明することに専念する。 Politician (政治家): 政治家気分の時、私たちは聴衆の支持を得ることに専念する。 私的な生活場面をこの3つの分類で振り返ってみると、思い当たる夫婦間の言い争いの最中はまさに「説教者気分」や「検察官気分」でいたことに気づきます。 質問です。
私たちの日常にあるちょっとした話し合いや公的な会議などすべてにおいて、無意識のうちのそれらの3つの気分を行き来し、他の人よりも優位に立つことに精力を集中させ、勝てば自分の説得力と会議の意味に納得し、負ければ相手を罵ったり組織に諦観を持つということの繰り返しのように思えます。 そこでは究極的な組織の発展や信頼に基づく人間関係がうまれることはむずかしいでしょう。 Grantは科学者の気分を持つことが解決の方法と指摘しています。 Scientist: When you think like a scientist, you favour humility over pride and curiosity over conviction. You look for reasons why you might be wrong, not just reasons why you must be right. 科学者のような気分を持つと、自尊心よりも謙虚さ、信念よりも好奇心のほうが合っていると感じるようになります。そして自分の考えが正しいと考えるよりも、もしかしたら間違えているかもしれないという理由を探すようになります。 自分の考えや主張に拘泥するのではなく、Rethink 考えなおす習慣を持ちたいと思います。
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Author萩原 伸郎 Archives
12月 2024
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