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Kodachrome

22/5/2020

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​火曜日の朝、学校に向かう車のラジオから流れてきたのはPaul SimonのKodachromeでした。73年の当時、曲名が商品名なので公共放送局のBBCや豪のABCでは放送されませんでした。

懐かしい曲を聴きながら二つのことを考えました。ひとつは歌詞からです。「高校で習ったくだらないことをふりかえると、本当に不思議だよね。学歴がなくても困っていないもんね。」
“When I think back on all the crap I learned in high school, it's a wonder I can think at all. And though my lack of education hasn't hurt me none. I can read the writing on the wall.”

教科書をなめるように進む講義に興味や関心が萎え、意味を見つけることもできずに悶々としていた私自身の高校生活は白黒写真です。果たして目の前の子どもたちにとって、毎日は天然色の写真のように輝いているのか純粋に疑問に思います。

二つ目に考えたことはKodakの運命です。Digital cameraをはじめて製作したのも、消費者の写真の共有行動を商品化する構想を描いたのもKodakでした。最先端の技術と意匠を持っていたにもかかわらず、それらを敵にまわす形で消滅してしまいます。

質問です。
  1. 私たちが子どもたちに提供している学習内容や活動は、本当に子どもたちの将来に必要で役に立つ知識と技能を育んでいると自信を持って宣言できるでしょうか。たとえば、基本的な生活力や総合的な問題解決能力を育んでいるでしょうか。
  2. 将来の方向性を認識していたKodakが、企業としての経営や製品・商品に積極的に反映させなかったのはなぜでしょうか。
​
Kodakの失敗は、これまでの成功や既成事実に安住していると、何ができるか何をするべきかという自問自答の習慣、つまり組織の中での改善や革新の文化を失うことの実例であるという見方ができます。

その視点で学校や教育行政をみると、存在理由にかかわる本質的な仕事の中に改革の文化の片鱗を見出すことは難しいように感じます。卑近な表現を使って一例を挙げると「前年踏襲」です。何年も前から続けていることを安直に伝統と呼ぶことは、少々無理があると思います。なぜなら価値がある物事を継続することで伝統がうまれるからです。そこにさらに付加価値がついて学校の文化という財産になると考えます。

COVID-19を機会に、学校の中にある無数の価値の低い慣例を一度ひっくり返してはどうでしょうか。
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    萩原   伸郎

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