新学年になって子どもたちも教師たちも新しいクラスで新しい出会いがあります。毎年新鮮で希望に満ちた年度始めを迎えることができる仕事についていることを幸せに思います。
今年も担当のすべてのクラスの子どもたちに「私に知ってほしいこと」をGoogle formに3つ書いてもらいました。思春期の子どもたちでも知ってほしいことや伝えたいことを素直に書いてきます。何をしているか、何が好きかという一般的な回答のほかに、本人の identity にかかわるものや苦手なことについての記述も多いことに気がつきます。 自身の出生地や人種ついて10代の子どもたちは、尋ねられない限り自ら伝えることはありません。私に伝えてきてくれるのには何か特別な意味があるのだろうかと考えることがあります。 質問です。
〇〇が好きではない、〇〇が苦手だと宣言している子どもたちは、だから〇〇はしないでほしいと暗に伝えているのかもしれないと想像できますが、その一方で、だから私は〇〇はしたくない、しない、やらされてもうまくはできないという固定的な思考 Fixed mindset が働いているのかもしれません。 Denmarkのテレビ局が制作したこの映像のように、私たちは自分や周囲の人々を「箱」に入れていることに気がつきます。一種の差別化や区別をすることで安心感や優位性を感じたいという意識が働いているのかもしれません。 子どもたちには、できないとか好きではないということを主張するのではなく、「まだ」できるようになっていない、「まだ」好きになっていないというような進行形、未完結な自分としてとらえるようになってほしいと思います。そして、相手との違いを明確にするのではなく、共通点や類似点を見つける努力をする習慣も持ってほしいと思います。 私たち大人や教師は、子どもたちの態度や能力について断定的な見方をするべきではないことを常に意識する必要があるでしょう。子どもたちは常に成長し変化していることを思い起こせば当然のことでしょう。
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Author萩原 伸郎 Archives
12月 2024
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