日本から来ていた中学生とKolbe Collegeの9年生と ”Identity” について話し合い活動を試みました。辞書を引くと「同一性」と訳されていて、これでは一体何を意味するのかわかりません。容易な課題ではありませんが、中学生たちは9年生たちの自己流の定義を聞くうちに ”Identity” を形成する要素を発見しました。出生地、家族、言語、能力、趣味、好きなもの、などです。
Journalistの本多勝一さんは『民族と文化』と題した講演で次のように語っています。「どこの国にかぎらず、自分たちの民族的性格や特徴は案外知らないものです。何かを知るということは、その「何か」を「他」から区別し、取り出すことでもあります。まず「他」を知らなければ「何か」を識別することはできません。私たち自身を知るためには他民族を知ることがその第一歩なのです。」本多勝一 (1980年) 。「民族的性格や特徴」は民族の ”Identity”と言い換えることができると思います。 質問です。 ① ”Identity” を意識することがありますか。 ② ”Identity”を形つくる重要な要素は何でしょうか。 ③ 子どもたちに ”Identity”を意識させることは必要でしょうか。 その中学生たちの正直な感想には「何か」を発見した喜びが伝わってきます。 「英語が以前よりずっと通じるようになった。普通の会話もわかるようになり自分が成長出来たんだなぁーと強く感じた。何より、話していてとても楽しかった。Kolbeのみんなとは本当に様々なことについて話し、笑った。これほど英語が楽しかったことは今までない‼︎‼︎」「日本とは全く違う環境に身を置くことで、常日頃過ごしていてあたりまえだなと思っていることを、様々な視点から考えることができるようになりました。」「全てにおいてオーストラリアの人は笑顔であふれていると思います。みんなhappy。それを今回、学ぶことができました。」「コルベの生徒は話すときは話す。話さないときは話さない。とメリハリがしっかりしている。」「僕らは生活する上でいろんなことを周りから影響を受けたり、或いは強制されたり、妨害されたりするが、最終的には自分自身が何をやったのか、がその後の展開を決めるということ。」「積極性の大切さ。挨拶の大切さ。コミニュケーションの面白さ。異文化の面白さ。」「様々な文化に揉まれ、新しい価値観を知ったことで、ものを二面的、多面的に見るということが増えると思う。というか増やす。」「日本に帰っても、文化の違いを考えたり、探したりすると思う。」「この旅行は僕に本当にたくさんのものをくれた。去年親しくなった人たちとの再会、新しい人たちとの出会い、普段あまり考えないことについて考える機会、そして何より、ぼくをもっと英語を勉強する気にさせたこと。これらを15歳で手に入れられたことはとても幸運なことだと思う。」
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Author萩原 伸郎 Archives
10月 2024
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