Australia の11月は試験の月です。大学進学を希望する12年生は大学入試(日本のセンター試験に該当するもの)が、11年生は Semester 試験があります。日本の学校の試験と大きく異なることは、それらの試験は1科目2時間半から3時間(教科によっては筆記2時間半、実技30分)であること。そのために午前午後に1教科ずつ実施すること。さらにhigh schoolで履修できる科目はすべて大学入試科目として選択できること。従って大学入試の日程を終えるには約1ヶ月かかること。
そうして、10年生の Semester 試験も近づいてきました。昨日学校の Learning Centre で何時間も熱心に作業している生徒がいました。のぞき込むと来るべき試験の cheat sheet を作成していました。今作っておけば安心だし、それを使って復習ができるからなのだそうです。A4の裏表に Semester で学習した要点がびっしりと書き込まれています。日本語では試験での不正をカンニングと呼びますが、英語では cheating と言います。Cheat sheet は直訳すると「カンニングペーパー」です。 実はこの cheat sheet は定期試験に持ち込み可能です。外国語科目は辞書の持ち込みが、数学・理科系の科目は計算器が持ち込み可能です。大学入試でも同じ扱いです。日本の学校の基準で比較すると想像の範囲を越えるかもしれませんが、当地では常識的な慣例です。 質問です。 ① テストや試験で cheat sheet や辞書を持ち込み可能にしたら、試験問題の種類や内容はかわるか、それともかわらないか。かわるとしたら何がかわるか ② Cheat sheet や辞書が持ち込み可能だったら、試験を通して何を測定しようとするか。 ③ 生徒たちの試験の準備にどのような変化があるか。 私は数年にわたり大学入試の口頭試験の試験官や記述問題の採点官をしました。もう一人の試験官や採点官と組んで採点をしますが、お互いの採点が異なる場合は、同じ点に一致するまで話し合います。骨が折れる作業ですが、そうやって一人ひとりの受験生の採点をしていきます。
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Author萩原 伸郎 Archives
8月 2024
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