もうすぐ Christmas。Christ (キリスト) の降誕を祝う Mass (ミサ) が語源です。Kolbe College では16日に教職員に今年最後の Mass がありました。神父さんは私たちの仕事は ‘calling’ だということを話してくれました。 「強い使命感」「天職」という意味です。日本語には仕事、職業、雑用、作業、任務など『仕事』に関する言葉がたくさんあるように、英語にも数多くあります。その中で ‘calling’を感じて選ぶ仕事は ‘vocation’ です。「天職」「聖職」という精神性の高い意味です。
私たち教師の仕事はまさに ‘vocation’ であって、job や work ではないと常に思います。学校にいるときも帰宅しても週末でも生徒たちのことや学習活動のことなどが頭から離れない、特殊な職業的気宇を持っていると思います。ある弁護士がある依頼人の案件を入浴中も考えていたので、その時間も請求したという話を聞いたことがあります。もし私たち教師も同様に、考えていたり関わっていたすべての時間を請求するとなると報酬額は倍増するでしょう。 その日の晩に見た documentary film も人間の仕事に関するものでした。Greece, Lesbos (Lesvos) 島の沿岸警備隊のある一日 (2015年10月28日) の仕事を映像でとらえたものです。Syria 難民が4.1miles (約6.6km) 離れた対岸のTurkey から一日数千人の単位で命がけの「航海」に臨みます。距離は短いものの、船の状態と乗船者数が危険度を増します。制作者によると、撮影した日にはさらに2回の救助活動があり、それらの映像はこの作品に加えなかったそうです。警備隊員の責任感、感情、肉体的・精神的疲労、さらに難民を助ける島民の感情を想像するには余りあります。これらの人々にとって直面する仕事はまさに ‘calling’ なのだと思います。 質問です。 ① 今年を振り返って、日々の仕事が ‘calling’ だと感じたことはありますか。 ② それはいつ、どんな時に感じられましたか。 Lesbos (Lesvos) 島の市長さんの interview を偶然見つけました。”For them, this island represents hope. It represents European civilisation. And we need to be worthy of that hope.” と語っていました。国の経済危機にも直面している中で、Syria 難民を救済する諸々の経費や人的・物的資源のやりくりなど容易であるわけはない。市長さんの人道主義を貫く姿勢に人間の尊厳を感じました。 2016年も毎日の仕事や生活の中に、たくさんの輝く magic moments があったことでしょう。この年末はそれらをひとつずつたどって、ご自分の努力や成果をゆっくりと咀嚼してじっくりと味わってほしいと思います。
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Author萩原 伸郎 Archives
12月 2024
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