子どもの成長と同時に様々なことができるようになるのが一般的な成長と能力の関係です。ところがそう断定できないことが世界10都市での調査結果をもとにまとめたOECDの最新の報告書 Beyond Academic Learning で明らかになりました。
質問です。
前述の報告書は子どもたちの社会的感情的能力(Social and emotional skills)について焦点が当てられています。調査の結果10歳の子どもたちの方が15歳よりも高いと判明した社会的感情的能力は、責任感、忍耐力、自己抑制力、ストレス対応力、楽観、感情コントロール力、共感力、信頼、協力、好奇心、創造力、社交性、活力、自己肯定感、向上心でした。 社会的感情的能力は Open-mindedness, Task performance, Engaging with others, Collaboration, Emotional regulationという5つの領域に関連した能力ですが、一体どうすれば伸ばすことができるのでしょう。本当に中高生にはそれらの能力が低いと言えるでしょうか。 先週私の部屋に12名の子どもたちが来ました。その内訳は、7・8年生を対象に学習会を提供したいという提案を持ってきた11年生、海外進学の準備の相談に来た12年生、留学の相談に来た9年生、多視点を持つことの大切さについてのpodcastのインタビューに来た11年生、科目変更の手続きを相談に来た12年生、食品関係のごみを削減する個人研究の進捗と今後の方向性を相談に来た10年生、手造りアクセサリーの起業を相談に来た11年生、来る運動会の観戦方法について相談に来た12年生、中国語スピーチコンテストで優秀賞をとった11年生のpodcastインタビューです。そして金曜日の放課後には9年生と12年生の4人組が自分の性に不安がある子どもたちとどのように接していくべきかという学習会を教職員に向けて開催してくれました。 これらの若者の思考と行動を社会的感情的能力の物差しで測定すると相当な高さであることは確実で、どの学校にもたくさんある事例だと思います。全校生との割合の高低は各学校の文化や習慣という要素で差が出るのかもしれません。大切なことは、その学校文化に多様な価値観や考え方、行動の選択肢を認めるという土台があるかどうかだと思います。 “The way students view their relationships with their teachers is most strongly influenced by their curiosity, achievement motivation and optimism. “Beyond Academic Learning (2021) OECD 生徒が教師との関係をどのように捉えているかは、生徒の好奇心、達成意欲、楽観性に最も強く影響されます。
0 コメント
返信を残す |
Author萩原 伸郎 Archives
10月 2024
Categories |