昨年末にお届けしたIdeasでは「希望」について振り返ってみましたが、2022年を迎えてさらに「希望」について考える機会がありました。
“It’s not a warm, fuzzy emotion that fills us with a sense of possibility. Hope is a way of thinking—- a cognitive process.” Brene Brown (2021) Atlas of the Heart 「それ(希望)は、可能性を感じるような、温かくてぼんやりした感情ではありません。希望とは、考え方のひとつであり、認識プロセスなのです。」 その認識プロセスは3段階、goals, pathways and agency、から構成されるという説明がありました。実際に私たちが思い描く「希望」を例に調べてみましょう。 質問です。
自分が学校に通っていた頃に描いていた希望を思い出してみると、実現しなかったものは①と②が欠けていたことに気がつきます。そして、社会人になってかなわなかったものは、主として③が欠けていたことに気がつきました。同時に、実現しなかったとは言うものの、ある一時期にその希望に向かって努力した過程や味わった敗北感や挫折感は貴重な体験として自分の中に蓄積され、その後の機会に活かされたような感覚もあります。 “Children with high levels of hopefulness have experience with adversity. They’ve been given the opportunity to struggle, and in doing that they learn how to believe in themselves and their abilities.” Brene Brown (2021) Atlas of the Heart 「希望にあふれる子どもは、逆境を経験したことがあります。苦労する機会を与えられ、その中で自分自身と自分の能力を信じる術を学んできたのです。」 子どもにとっての逆境を考えると、3年目に入ったこのPandemicやもうすぐ始まる入学試験なども含まれるかもしれません。それらをくぐり抜けて育つ子どもたちに「心に太陽を持ち、くちびるに歌を持つ」ようなたくましさが育つのでしょう。大人の役割は、現実を子どもたちに合わせるのではなく、直面する現実に子どもたち自身が適応できるように育てることにあります。子どもたちへの一貫性のある接し方と過保護ではない支援を心がけたいと思います。
0 コメント
返信を残す |
Author萩原 伸郎 Archives
10月 2024
Categories |