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評価の目的

21/12/2017

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​Semester 2の成績処理の期間中、教員どうしの会話が聞くともなく耳に入ってきました。教科主任とその教科を担当する教員とのやりとりです。

A:  私のこのclass、この得点域にこれだけの生徒がいるんだけど。
B:  判定が甘かったと思う。何か簡単ではない問題の小testをやらせて、そのかたまりをバラしてみたらどう。
A:  〇〇のclassはAが□人もいるの知っている?
B:  それはありえない。完全に〇〇の判定基準が甘い。

いくつかの問題点に気づきます。①  絶対評価であるのに相対評価をしようとしている。 ②  従ってAからDまでの生徒数が放物曲線を描くのが理想的、当然と考えている。③  担当の教員たちが成績を出してきた時点でそれぞれが同じ評価を実施していながら判定基準が同じでないことに気がついたこと。一方で、教科によっては試験等を数人で交換して採点する方法や、担当教員が全員集まって、A, B, C, Dに値する解答例を出し合って共通の基準を明確にするなどの方法を取っています。とりわけ記述式の問題の採点はそのような手順が一般的です。

質問です。
① 何れの場合も、学習の評価に関して最も重要視しているものは何でしょうか。
② 評価を通して教師がつかまなければならないことは何でしょうか。そして子どもたちや保護者が知らなければならないことは何でしょうか。

約20週間のsemesterで学習したこと、そしてその期間にこなした評価だけで5段階評定が可能なのでしょうか。学習とはもっと時間のかかるもので、個人差も計り知れない範囲で存在するというごくあたりまえの事実を、私たちは忘れているように感じます。

いま人心は草木の如く、教育は肥料の如し。この人心に教育を施して、その効験三日に見るべきか。いわく、否なり。三冬の育教、来年の春夏に功を奏するか。いわく、否なり。少年を率いて学に就かしめ、習字・素読よりようやく高きに登り、やや事物の理を解して心事の方向を定むるにいたるまでは、速くして五年、尋常にして七年を要すべし。これを草木の肥料に譬うえば、感応のもっとも遅々たるものというべし。福沢諭吉 (1882年)『徳育如何』

次回1月21日の研究講座ではこれらのことも先生方と考えたいと思います。

6年間共に走り、大学で勉強しながら練習に励んでいる卒業生の快挙の知らせが飛び込んできました。世界記録にはまだ遠いですが彼の努力はこれからも続くでしょう。
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    萩原   伸郎

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