World Economic ForumのThe Travel and Tourism Competitiveness Report 2017が4月の始めに発表されました。日本は136か国中4位という総合評価で、前回2015年の9位からさらに向上しています。今では、名所旧跡は言うに及ばず人が集まる場所ならば必ず外国語が聞こえてくるほど、日本には海外からの旅行者や生活者がいるようになりました。これは喜ばしいことと個人的に感じています。
一方で、日本独特の習慣や物事のやり方が様々な負の影響を与える可能性にも気づきます。空港の入国審査場や手荷物受け取り場の周辺にいる係員の未開発のinterpersonal skills、意味や意図の不明なpostersは入国時の印象を害すことでしょう。紋切り型の対応ではなく、笑顔でそこに立っているだけでどんなにか Yokoso Japan の気持ちを伝えることができるでしょう。 駅構内や電車内の放送はよく聞いていると誰もが知っている常識です。それらを連呼する必要があるのでしょうか。私は、もしそのような放送がなかったなら、公共交通機関を利用しての移動はどんなにか快適なものになるだろうと思っている一人です。ほかにも似たような例はたくさんあります。例えば天気予報はどうでしょう。服装や洗濯についてまで言及しなければ、視聴者はより熱心に天気図を見るようになるでしょう。 教師もまたよく物を言う職種です。知らせようという気持ちが大きいばかりに教師は生徒たちの前で繰り返し様々な内容を言葉を媒介に伝えます。そして「言う」ことで「知らせた」「理解させた」と思い込むことが一般的です。本当に生徒たちがその指示や説明を聞き、理解し、行動に移っているかどうかを「目」で確かめる教師は少ないように思います。 質問です。 ① 生徒たちに言うべきこと、言わなくてもよいことを意識していますか。 ② 生徒たちに言わないことで彼らにどんな機会を与えることができるでしょうか。 Australiaにドイツのsupermarket chainのALDIが上陸し各地に開店し始めています。これまで主流だったAmerican styleとは異なり、徹底したminimalistのbusiness modelを持っています。目をひく大売り出しや新製品の装飾はなく、店内放送や音楽もなく、買い物袋も出さず、4本ある広い通路の両側に出荷された時の箱を開けて陳列棚に載せているだけです。ALDIで買い物をするようになってから、ここでの買い物は穏やかで効率が良いことに気がつきました。必要なものだけを買うという当たり前の習慣も取り戻したように感じます。
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Author萩原 伸郎 Archives
12月 2024
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