出張などで欠勤している教師に代わって、毎日必ず7年生から12年生までのどこかのclassの一こまを受け持ちます。担当の教師はその時間のtaskを用意してあるので、私の役割は生徒たちにそれをやらせることです。この時間は様々なことを垣間見る機会で、正直なところ楽しみにしています。例えば、生徒たちと教師の人間関係についてです。
質問です。 次のような例は生徒たちと教師とのどのような関係を示唆しているでしょうか。
11年生の宗教のclassを受け持った時、黙々と課題に取り組む一人の生徒がいました。声をかけると「先生のいない時にこそしっかり課題をやりとげ、信頼を裏切りたくない」と言ってのけました。教師が生徒たちのことを考え、生徒たちが教師を思う。信頼関係に基づいた人間関係が築かれていることを感じました。そしてこのclassの毎時間の学習活動の様子を想像してみました。 生徒たちの集中度に影響を与える要因、深い学習活動を導く要因、学習活動を通して成長する度合い・幅を決定づける要因について論じるには紙幅が足りません。しかしながら、それらに共通の因子を挙げるとすると「人間関係」だと思います。 情熱的にRelationshipの大切さを語るこの先生のTED Talkからは、人間関係や一人ひとりの生徒たちとつながることはもちろんのこと、彼らから学ぶ謙虚な姿も感じ取ることができます。生徒たちだけでなく教師も学習者として共に成長しあうことの重要性についてSeymour Papert (2001)は次のように語っています。 “If I wanted to become a better carpenter, I'd go find a good carpenter, and I'll work with this carpenter on doing carpentry or making things. And that's how I'll get to be a better carpenter. So if I want to be a better learner, I'll go find somebody who's a good learner and with this person do some learning. But this is the opposite of what we do in our schools. We don't allow the teacher to do any learning. We don't allow the kids to have the experience of learning with the teacher because that's incompatible with the concept of the curriculum where what is being taught is what's already known.” 迎合や懐柔ではなく、お互いを尊重しあい鍛えあう関係を校内や教室で築くこと。新学期の様々な活動からその基礎をひとつずつ積み重ねていくことを継続することができればすばらしい学習共同体ができるでしょう。
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Author萩原 伸郎 Archives
10月 2024
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