Finlandの学校はすべて公立で「近所の学校が一番良い学校」という認識が社会一般に広まっていると言われます。国会の合間をぬってconferenceに来てくださった35歳の女性の教育大臣も、「ここでは近所の学校が一番良い学校ですから私の娘も家の近くの学校に通っています」と話してくれました。
Grahn-Laasonen大臣は自国の学校教育のあり方として「良質の教育を平等に提供する」使命を明確に語りました。そして学校は時代の変化に合わせて変わらなくてはならないことにふれましたが、この国らしさを感じたのは、その改革を主導するのは教職員であること、一人ひとりの教員が自由であることという理念と価値観を述べたことです。 現地の先生方や校長先生方にたずねた時にも、社会や教育の機会が平等で各教員が自由なので良い実践が可能であるという答えが返ってきました。この自由度の幅は私たちの認識をはるかに超えています。たとえば校長は学級の生徒数、教員の採用、学習内容や教科などを学校や地域の実態に合わせて決めることができます。先生方は子どもたちが帰った後、学校で仕事をするのも自宅でするもの個人の判断に委ねられます。 質問です。
隣接しているというよりは小学校の一部としてある4、5歳の教室では、子どもたちが好きなことをしてひたすら遊んでいます。知識偏重の早期教育という考え方は持たないことがわかります。乳幼児期の最初の教育の場が家庭であるという考え方が、育児休暇が3年であることからも理解できます。 個人の幸福度を収入、自由、社会の信用度、健康(寿命)、社会的支援、社会の寛容性の項目で調査した結果をまとめたWorld Happiness Report 2018でFinlandが1位である理由がわかるような気がします。この調査のもう一つの注目点は各国の移民が感じている幸福度の結果です。ここでもFinlandは1位でした。誰に対しても思いやりのある国でなければこのような結果は出てこないでしょう。 「11月は暗く寒く湿った日が続いて仕事のstressもたまる時期なので、月末に職員全員を連れてsaunasに行くのよ。英気を養ってさあもう一踏ん張りがんばろうと励まし合うの。」とある校長先生が話してくれました。「費用は学校が。」とたずねると「もちろん。安いものよ。」
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Author萩原 伸郎 Archives
8月 2024
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