Semester1は先週の金曜日に終わりました。一年の半分の教育活動が終わったことになります。今年始めたことの一つに、8年生の数学の教室に加わって、担当の数学の先生と一緒に子どもたちの学習を支えることがあります。
私たちの学校では能力の差が多く出る教科では習熟度別に指導をしています。この数学教室は一番最初の段階の子どもたちが主人公です。学年の始めの能力診断では、小学校低学年に相当する子どもがいることがわかりました。 さらに、「私の数学物語」という題でこれまでの体験を書いてもらうと、それぞれが算数・数学の学習を通して悲しく辛い体験をしていることもわかりました。親や兄弟姉妹からも数の操作や計算が得意でないことを理由にひどい言葉をかけられ続けた経験がある子どもが多数いました。 質問です。
そもそもこの数学教室に加わるようになったのは、担当の数学の先生と話し合ったことがきっかけです。目の前の子どもたちの状態を考慮すると、教育課程にある内容を次から次へと教え込む必然性はあるのかという疑問でした。その必然性はないと私の意見を伝え、どのような能力を鍛えるべきか精査して、意味のある数学の学習を組み立てるお手伝いをすることを申し出ました。 この教室の子どもたちは、自分に合った進度で安心して学習しています。表情もとても明るく、素直すぎるほどに先生が出す課題を黙々とこなしています。わからないことがある時にはすぐに手があがります。そのような様子から学習内容、教室の仲間、先生が大好きなことが伝わってきます。 Semesterの後半からは私も学習内容や活動を提案しています。子どもたちが主体的に学習すること、子どもたちどうしが知的にかかわり合うこと、反復練習は最低限にすることが基本的な概念です。例えば、様々な絵カードから自分の好きなものを選び、それをもとにお話を作り文章に書きます。それが課題となり教室の仲間が挑戦します。身近な題材から四則計算を使う場面を予め提示するといろいろな課題に発展する可能性も生まれます。こうして教室の雰囲気は一層明るくなりました。
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Author萩原 伸郎 Archives
10月 2024
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