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20秒の誤差

17/11/2017

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​筑波エキスプレスの列車が定刻より20秒早く出発したことについて鉄道会社から謝罪が出ました。このことについて世界の報道機関が記事を出しています。

日本のNHKにあたるAustraliaのABCは ”They could contrast with Sydney trains, which defines being "on time" if the train leaves within five minutes of its scheduled departure.” という、しばしば揶揄の対象になるAustralian timeにかぶせて好意的に報道しています 。

英国のBBCではいくつものTweets を掲載して、”Impressed railway users worldwide tweeted the story to their local train operators - particularly in Britain, where rail services are often delayed.” という立場でこちらも好意的なmessageを発しています。

実際のところ、この出来事は日本の鉄道輸送に関わる企業の誠意や責任の認識の度合い、さらに利用者を中心に企業活動を展開する手本として好意的に評価されているように見えますが、私は安直にその通りに受けとめて良いものかどうかしばし考えました。

帰国のたびに味わう違和感は、一般の日本人が描いている「おもてなし」という意識や感覚とはまったく正反対のmessageを撒き散らしていると感じるからです。例えば、いかにも指導書通りに頭を下げて皆と同じ文句を鸚鵡返しに連呼する場面に出くわした時、コンビニのようなところでも、両手を腹のあたりで合わせて「いらっしゃいませ」と言われた時は、胸が悪くなるような不快感を感じます。AIで制御されたrobotの行動のように、自分の感情や気持ち、人間らしいあたたかさがない空虚な言葉や挨拶、そういうまやかしの雰囲気だけでつくりあげる「おもてなし」の横行を見直してみてはどうでしょうか。

質問です。
① 鉄道会社からの謝罪は純粋に利用者に対しての謝罪なのでしょうか。それとも先手の「防御策」なのでしょうか。
② 日本は形式的に謝れば済むという「謝罪」社会に堕落したと感じますが、そういう社会をつくってしまった原因はなんでしょうか。

勇気のある「謝罪」で思い出されるのは、2008年2月13日AustraliaのRudd首相が国会で先住民族への過去の迫害や差別に対して首相として初めて謝罪をしたことです。50年代、60年代には先住民族の子どもたちが家族から隔離され施設で白人文化を強制されました。同僚のお母さんもその一人です。毎年5月26日のNational Sorry Dayでは、国民が過去の過ちに向き合い、多民族多文化国家としての前進を誓います。
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    萩原   伸郎

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