外務省から海外在住の邦人に「緊急情報」というmailが送信されてきます。今週は緊急事態宣言の発令があったために数回送られてきました。これらのmailの共通点は「外務省海外安全ホームページ」というwebsiteのlinkと「詳細をご確認ください」という一文を加えるだけで「情報」が構成できる、そして受け手が読み理解するという発信側の思い込みです。
そのlinkを素直に開くと、醜く見にくいwebsiteがあらわれてわかりにくい冗長な文章が続きます。 質問です。
外務省が発信している文章は『日本語の作文技術』本多勝一 (1982)の中で指摘されている「無神経な文章」の特徴があらわれています。
Emotional Intelligence (EQ) の構成要素のひとつ ‘Empathy’ はCognitive empathy: 他者の視点や観点を理解する能力、Emotional empathy: 他者が感じていることを自分も感じる能力、Empathic concern: 他者が何を自分から必要としているかを感じる能力から成り立ちます。Daniel Goleman (2013) 情報担当部署の人々が、情報は受け手の目や心理にどう映るか、それは発信側の目的に合致しているか、受け手にわかりやすさだけでなく発信側のあたたかさや親しみやすさを伝えているか、緊張感の中にも希望や期待、連帯感を含めているか、不明なことや不安なことはないだろうか、発信側は何を改善する必要があるか、などを考察する習慣があれば情報の質は上がるでしょう。 組織やその構成員のEQは物事の成否を左右する要素ですが、その事実に気がついていないということが現実のような気がします。
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Author萩原 伸郎 Archives
10月 2024
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