朝、駅に向かう高校生が「歩き試験勉強」をしていました。開いた参考書の上の色板をずらして語句などの最終確認をしているようです。
この時期の試験は学期末、あるいは学年末試験と呼ばれるのでしょうか。その高校生にいくつかたずねてみたくなりました。 今日の試験結果はいつわかるのですか。先生は採点された試験を返してくれますか。その際にできなかった問題や間違えた問題を説明してくれますか。その問題に再度挑戦する機会はありますか。あなたの学校には試験のほかにどのような評価があるのですか。それらの比率はどのぐらいですか。導入してほしい評価項目や方法がありますか。そのことについて先生方と話し合う機会がありますか。あなたの学校では各教科の総合成績が5段階評価などであらわされるのですか。それがあなたの理解度、応用力、努力度、創意工夫度を正しくあらわしていると思いますか。 質問です。
学校に定着している定期試験のような総括的評価の役割と意味について見直す必要性を次の理由から強く感じます。定期試験にかかる時間と労力の生産性、発展性が他の教育活動と比較して低いこと、有効な学習につながる連続性が欠如していること、精神的な負担が大きいことなどです。これらは教師も子どもも共通して被る否定的な現実です。 どのような解決策があるでしょうか。形成的評価や診断的評価を年間学習計画に有効に組み込むこと、そして一人ひとりの各教科の現在の理解度、習熟度、努力度がわかる仕組みを作り子ども、保護者、教師が共有するという方法はどうでしょう。学習の過程と連続性を大切にすることで、子どもたちがすべての学習活動の必然性や意味を知るだけでなく、彼らの知的、社会的、精神的成長を助けるが可能になりそうです。 大学共通テストの形態になれるためにはどういう対策があるのですかという質問が出るかもしれません。それに対しては、子どもたちの能力を狭くとらえて数値化することに長けている教育産業が実施する模擬試験が担う役割ですと答えるとしたらひんしゅくを買うでしょうか。
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Author萩原 伸郎 Archives
8月 2024
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