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社会に開かれた教育課程

8/5/2021

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連休中に職場の方々が勧める地元のお寺に行ってみました。山の中腹にある良く手入れの行き届いた寺院には宿坊もあり、地域の信仰の聖地であることがわかりました。

しばらくすると本堂から読経が聞こえてきました。何やらありがたみのあるお経であることは間違えありません。けれども、信心と仏教的教養がない私には何を言っているのかその意味がわかりませんでした。

質問です。
  1. お寺や神社に詣でてお経や祝詞を聞く人の何割がその意味を理解し、さらに自分自身の言動の熟考や内省のきっかけにつなげているのでしょう。
  2. お経や祝詞を唱えている人々は、目の前の聴衆がどのぐらい理解しているだろうかという極めて基本的な疑問を抱くことがあるのでしょうか。あるいは、できるだけ多くの人が理解できるように話そうと努力をしたことがあるのでしょうか。

毎日送られてくる文書や雑誌の中に、ある教育産業大手の月刊誌がありました。新教育課程編成という題につられて頁をめくると新学習指導要領の要点という解説があります。

特集でありながら浅薄な走り書き程度の文章には、通りいっぺんの説明で筆者の熱意、記事の意図は感じられませんでした。

その説明文の中には文科省が創作した「社会に開かれた教育課程」という言葉があります。文科省が今年の3月に出した文書にも「学習指導要領では、「社会に開かれた教育課程」を目指し、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善や「カリキュラム・マネジメント」の確立を図っていくことなどを示しています。」とありました。

教育課程が社会に開かれていない例がどこにあるでしょう。そもそも社会に開かれている教育課程とは何でしょう。国民に対して教育行政を明確に説明しなければならない立場にいながら、なぜ誰でも納得できる表現を用いないのでしょうか。

社会に開かれた教育課程についてJohn Deweyは1916年に明確に説明しています。

“The scheme of a curriculum must take account of the adaptation of studies to the needs of the existing community life; it must select with the intention of improving the life we live in common so that the future shall be better than the past.” 

教育課程は、現存の社会生活の必要に学科を適応させることを考慮して計画されなければならない。未来が過去よりも良くなるように、われわれが共同して生きている生活を改善するという意図をもって、選択されねばならないのである。

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    萩原   伸郎

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