法律が改正され、校外学習などで生徒の引率をする場合、救急法救急員の資格がないと引率や校外学習ができないことになりました。
様々な校外での活動や引率をする可能性のある教員を対象に救急員の資格を取得するための講習会がありました。理論をonline programを通して学習し試験で100%を取ってから実技講習に進むという説明が2・3週間前にmailで届きましたが、雑事にかまけて気にはとめていませんでした。前日の午後になって思い出してlinkをひらいてみるとそこには13ものmoduleがあります。その一つひとつを視聴しないと次に進めないように仕組まれています。しかも各moduleには小テストがあり100%に達しないとやり直しです。一刻も無駄にすることなく進めなければ明朝8時30分からの実技講習会には間にあわないことを自覚して猛進しました。 翌日の朝、ようやく13番目のmoduleを終えました。いよいよ最後のonline試験です。ひらくと55問あります。そして条件は100%を達成すること、やり直しは3回までとあります。 こんなに慌てることは久しぶりです。1問1問臨みました。しばらく進むと、moduleにはなかった内容の質問があります。もはや万事休す、と諦めかけた時に悪知恵が浮かびました。「そうだ、Googleすればいい。」 質問です。 ① Googleで答えを見つけることができるような質問の試験から一体何を評価することができるでしょうか。 ② 「理論」に関する試験の場合、どのような質問が可能でしょうか。 Googleから答えを得て、次の質問に進みました。その後もいくつか不可解な問題がありましたがGoogleのお陰で乗り越え、最終的に100%を取りました。しかし、明らかな不正行為です。 その「試験」から数日経った今、不思議なことがあります。Googleで調べて見つけた答えとその質問は今もはっきりと頭の中に知識・情報として残っていてすぐに口に出して言うことができますが、ほかの質問は思い出そうとしなければ出てきません。 不正行為が実は自分で模索した主体的な学習で、moduleの動画の視聴自体は課題の消極的な消化だったのではないかということを感じています。Newcastle UniversityのSugata Mitra教授は試験などでの不正行為は「学習」と言えるのではないか、教師が子どもに知識を教え込むことは学習と呼ぶことはできないということを述べていたのを思い出しました。
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Author萩原 伸郎 Archives
8月 2024
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