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Ideas

Expectations

30/8/2026

 
先日ある学校を訪問した際に、リーダーシップチームの先生方と学校運営や組織について対話をする機会を持ちました。その中でKey wordsがふたつありました。教職員へのExpectationsとTrustです。

「Expectations 予想、可能性、期待」は個人的、文化的・社会的、専門的・職業的な場面に存在し、私たちは期待する側であると同時に、受ける立場でもあります。個人的、社会的な「Expectations 予想、可能性、期待」は人の成長を通して直接的、感覚的、習慣的に理解し行動するようになりますが、ここで示されている教職員への期待という専門的・職業的な場面ではどのような状況なのでしょうか。


質問です。
① 教師として仕事をする中で「Expectations 予想、可能性、期待」とは何でしょうか。どこから、誰から期待を受けているでしょうか。その反対に教師が期待を向ける先は誰でしょうか。
② 教師として「Trust 信頼、信用、責任」をどこから受けているでしょうか。また、誰を「信頼、信用」しているでしょうか。


学校のリーダーシップチーム、いわゆる管理職が教職員に伝える「Expectations 予想、可能性、期待」の典型的な例として、職務内容や勤務形態・条件に関するものは一方的に伝えられていることが多いのではないでしょうか。また、職務規定は明文化されていても職務内容、とりわけ主任以上の役職について具体的な職務を明記した文書がなく、責任の範囲や他の校務との関係が曖昧なことが多くの学校で現状の課題のように思います。

前述の学校での話し合いでは、Expectationsを学校コミュニティーに発信し適切に伝えることの重要性が強調されていました。伝達ではなく対話をもとにVisionとMissionの共通理解を確保すること、Goalsや成功基準を共有すること、’Why’ なぜ重要なのかという議論から始めること、個人やチームのReflectionの機会を確保して次への実践へと連続性のあるサイクルを回すこと、小さな成功を拾い上げてみんなで讃えること。

これらの土台としてあるものが「Trust 信頼、信用、責任」であり、この過程を通してさらに豊かに育まれるものも「Trust 信頼、信用、責任」でしょう。

話し合いの相手は、実は十数年共に仕事をした元同僚です。当時互いに熱く話し合っていた内容や言葉がここでもまた溢れ出してきたことをうれしく思いました。

Seven Competencies for High Performing Leaders in Education:
  1. Challenges the Status Quo
  2. Builds Trust through Clear Communication and Expectations
  3. Creates a Commonly Owned Plan for Success
  4. Focuses on Team over Self
  5. Has a High Sense of Urgency for Change and Sustainable Results in Improving Achievement
  6. Commitment to Continuous Improvement for Self and Organization
  7. Builds External Networks and Partnerships 
Lyle Kirtman (2014) Innovation Leadership

学校組織のリーダーに必要とされる7つの能力・資質をあらためて強く感じたひとときでした。

Legacy

1/8/2026

 
前回のIdeasではemail newsletterにあった"Deep Thoughts for the Summer"の中から1番目のEssential questionを取り上げました。実はこのリストを目にした時に一番気になったのが2番目の質問でした。
  • Deep thought 1: Are there times when I could do less for my students?
  • Deep thought 2: What do I want my education legacy to be?
  • Deep thought 3: Could more collaboration help me teach better?
  • Deep thought 4: How do I stay relevant?
  • Deep thought 5: How do I ensure all students have a voice?


「私自身が教育上の遺産(レガシー)として、どのようなものを残したいか?」


質問です。
① 年度の終わりや転勤・転校する際に、自分自身のLegacy (達成した業績や功績、歴史的・文化的価値)を意識したことがありますか。共に仕事をした人が職場を離れられる時に、その人が積み上げたLegacyに深く感動した経験がありますか。
② Legacyとは自分が残そうと意識して残すものでしょうか。それとも周囲の人、組織、社会が無意識のうちに共通認識として創りあげるものでしょうか。


教師の場合は、関わりを持った子どもたち、保護者、共に仕事をした同僚や上司、外部組織の方々、地域の方々が、人柄や仕事ぶりをどう見ていたのか、どのような印象を持っていたのか、どう評価していたのかという要素が醸成されて自然にLegacyが生まれるのだろうと思います。


私はこれまでに様々な場で多様な方々と仕事をする機会を持ち、人間性や専門性に強い影響を受けました。その人たちが学校を去った時に大きな喪失感、別の見方をすればおそらく本物のLegacy、を感じました。むずかしい状況にある時に、あの人だったらどうするだろうか、何と言うだろうかと想像するたびに、それらの人たちはいつも登場しています。


Stephen Coveyの著作、The 7 Habits of Highly Effective PeopleにBegin with the end in mindという章があり、次の一節があります。
"the most fundamental application of “begin with the end in mind” is to begin today with the image, picture, or paradigm of the end of your life as your frame of reference or the criterion by which everything else is examined. Each part of your life—today’s behavior, tomorrow’s behavior, next week’s behavior, next month’s behavior—can be examined in the context of the whole, of what really matters most to you. By keeping that end clearly in mind, you can make certain that whatever you do on any particular day does not violate the criteria you have defined as supremely important, and that each day of your life contributes in a meaningful way to the vision you have of your life as a whole. To begin with the end in mind means to start with a clear understanding of your destination.”


「『終わりを念頭に置いて始める』という考え方の最も基本的な応用法は、今日という日を、自分の人生の終わりを描いたイメージや図像、パラダイムを基準点として、あるいは他のあらゆることを検証するための基準として捉えることです。」、「『終わりを念頭に置いて始める』とは、自分の到達すべき目標を明確に理解した上でスタートすることを意味します。」


今もし命を失ったら自分の死亡記事に何が書かれるか、周囲の人々が自分をどのように回想するかということを意識することが「終わりを念頭に置いて始める」ことの基本だということ。Emotional Intelligenceの中のSelf-awareness、高い自己認識を持って生活し仕事をすることを意味するのだと思います。一方、Legacyとは、そうした日々の選択がもたらす究極の結果だと思います。

    Author

    萩原   伸郎

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